将棋のタイトルについて
プロの将棋士のタイトルで王位・王座・棋王・王将・竜王・名人・棋聖とありますが,違いってあるのでしょうか?
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色々とありますが、名人戦、竜王戦、王将戦、王位戦の4タイトルが1局を2日に渡り行う2日制タイトル、棋聖戦、棋王戦、王座戦の3タイトルが1局を1日で行う1日制タイトル、になります。
歴史と重みという点では名人位が一番になります。竜王戦は歴史自体は一番新しいものですが、賞金総額が一番高価なので、名人と同位と見られています。1日制タイトルでは棋聖位が一番重いと見られています。(歴史的には王座戦の方が古く持ち時間も長いのですが、準タイトルの歴史が長すぎました)
その他の違いを判る範囲で項目別に記載します。
①持ち時間、挑戦者決定方式
・9時間:名人戦、
・8時間:竜王戦、王将戦、王位戦
・5時間:王座戦
・4時間:棋聖戦、棋王戦
②挑戦者決定方式
・名人戦:順位戦A級(10名)の1位が挑戦。
・竜王戦:予選は6組に分かれてのトーナメント、決勝は変則トーナメント(上位クラスが優遇)
・王将戦:予選はトーナメント(一次、二次有り)、決勝は7名によるリーグ戦。
・王位戦:予選はトーナメント、決勝は6名づつ紅白2組(計12名)でのリーグ戦を行い、各組1位が挑戦者決定戦を行う。
・棋聖戦:予選は一次、二次をトーナメントで、最終予選を4名づつ4組での変則リーグ戦を行い、2勝勝ち抜け。決勝は8名によるトーナメント。
・棋王戦:予選、決勝ともトーナメント。但し、決勝トーナメントでBEST4に残ると敗者復活戦有り。決勝トーナメント勝ち上がり者と敗者復活勝ち上がり者で挑戦者決定を行う。但し、敗者復活側は2連勝しなければならない。(要するに、BEST4まで残ると1敗は許される)
・王座戦:予選(一次、二次あり)、決勝ともトーナメント・
③歴史
・名人戦(実力制名人制度後):1937年~、2006年度が第64期。
・竜王戦:1988年~、2006年度が第19期。(前身では九段戦が1950年~1961年、全12期。十段戦が1962年~1987年、全26期)
・王将戦:1950年~、2006年度が第56期。
・王位戦:1960年~、2006年度が第47期。
・棋聖戦:1962年~、2006年度が第77期。(1962~1994年の期間は年2期開催)
・棋王戦:1974年~、2006年度が第32期。
・王座戦:1953年~、2006年度が第54期。(1982年(第30期)までは準タイトル扱い)
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皆さんのご回答にひとつ、追加で。
「名人」だけは他のタイトルとは少し位置づけが異なります。
何故なら、名人は江戸時代から続くもので、昔から将棋界が持っていた
称号だからです。また今でも棋士の基本給は順位戦がベースで、重みが違います。
一方、他の棋戦は全て、新聞社と連盟が新たに共同で創設したものなので、
ここは一線を引くべきところでしょう。
例の名人戦問題で、あれほどのことがあった理由も、ここにあります。
名人戦の主催は、将棋連盟+新聞社ですが他の棋戦と違って、
「名人」だけは、新聞社が関わる前からこの世に存在していたわけです。
将棋界の金看板という認識は、誰もが持っているところです。
家元制の名人と実力制名人との違いはありますが、そういった歴史と伝統を
受け継ぐ称号ですから、これからも大事にしていって欲しいですね。
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タイトル、という点以外、すべて違いますね。詳細は上の方がたいへん詳しいので、ご覧あれ。↑
一番違うのは賞金、次に名誉でしょうか。竜王は最高賞金により最高位。それに次ぐのは名人ですが、歴史・格式はダントツの一番。陥落して無冠となっても、他のタイトルと比べ名人経験者は別格、というイメージがありますね。将棋界の基本システム・順位戦を勝ち上がり、獲得にはプロ入り後最短で5年かかるというのも、値打ちの一つです。
ともかく、竜王・名人はツートップですね。プラス他の5つ、という感じです。プラスして、朝日(オープン選手権)が準タイトル。タイトルとはされていませんが5番勝負挑戦手合は実質上タイトルです。賞金も王将などよりはるかに高額ですね。(来年からは減るようですが。)
ちなみにタイトル自体なかなか取れるものでなく、挑戦者になることでさえ名誉な事、一つのステイタスですね。
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