竜王戦1組
1回戦
佐藤九段×丸山九段
先手は佐藤九段
▲7六歩
▽3四歩
▲2六歩
▽8四歩
▲2五歩
▽8五歩
▲7八金
▽3二金
▲2四歩
▽同歩
▲同飛
▽8六歩
▲同歩
▽同飛
▲3四飛
▽3三角
▲3六飛
▽5二玉
▲8七歩
▽8五飛
▲2六飛
▽2二銀
▲1六歩
▽7四歩
▲1五歩
質問
佐藤九段の25手目の▲1五歩
この意味について教えてください。
1手パスとしか思えないです。
▲1六歩は理解出来ますが、▲1五歩はどんな意味があるのでしょうか?
矢倉の将棋でしたら、敵玉の退路をふさぐ意味があります。
しかし、横歩取りの将棋で▲1五歩は、どういう意味があるのでしょうか?
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▲1五歩の狙い筋としては、▲3三角成▽同桂▲1四歩▽同歩▲1二歩▽同香▲2一角(金と香の両取り)という攻めがあります。
もちろん単純に決行してもうまくはいきませんが、この攻めを含みにすることで、後手の駒組みをけん制しているのです。
この筋は▽5二玉という手をとがめよう、という意図があります(3二の金が浮いているため)。
丸山九段がこの後▽2三銀という手を指しているのは、この攻めを警戒しているからです(▽4一玉とする実戦例もあります)。
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①端攻めの味をあとあと期待した一手
②長期戦になれば端の位は形勢に直結することによるおまじない的な意味
③ ②の意味により相手に急戦を誘う意味
④具体的に37桂馬からの端攻めが実現するとにらんだ一手
⑤自分の浮き飛車を広く、相手の浮き飛車を狭くするため
⑥現実性がないですが、13桂馬 13角 の筋の消去
意味としてはこのくらいでしょう
横歩取りでは端歩を付き合っている形と突き越している形では端攻めの難易度が違います(※)
特にその意味合いが強いでしょう
※
端歩を突き越していれば
・最悪13桂成と強引にいける
・14歩13歩25桂馬の攻めに香車が逃げれない
(突き合いなら14香車と逃げられる)
という理由から端攻めが容易になります
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