NHK杯を見てると 司会者が 棋士を紹介する際、 「竜王戦は〇組、順位戦は〇級(△組)です。」という決まったセリフを言いますが 意味を教えて下さい。
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竜王戦も順位戦も全棋士参加のリーグで、竜王位と名人位に挑戦するための権利を獲得するものになります
どちらも棋士の棋力を端的に表す相対的なものとして言われます
(竜王、名人ともに棋界最高位であるのと同時に全棋士参加による勝負の順位付けであるため)
以下wikiより引用
竜王戦の予選は、1組から6組までに分かれたトーナメント戦で始まり、これを「竜王ランキング戦」と呼ぶ。1組の上位5名、2組の上位2名、3組から6組までの優勝者各1名の合計11名が本戦に出場する。
引用ここまで
これを見てもわかるように、竜王戦は下位組のものであっても本戦トーナメントに出場できる権利を得られます
(つまり、女流やアマチュアですら勝ち続ければ竜王挑戦できますし、7番勝負に勝利すればになれます)
また上位組ほど本戦に参加できる枠が増えます
昇級降級は
(wikiより引用)
本戦出場者決定戦(1組のみ)
* 1組の3位決定戦は、ランキング戦準決勝の敗者2名が対戦し、勝者が1組3位となる
* 1組の4位決定戦は、ランキング戦2回戦敗者4名によるトーナメントで、勝ち抜いた1名が1組4位となる
* 1組の5位決定戦は、ランキング戦1回戦敗者8名によるトーナメントで、勝ち抜いた1名が1組5位となる
* 5位決定戦1回戦敗退者4名は2組へ降級する
昇級者決定戦(2組以下)
* 2組以下の3位(各組2名)は、ランキング戦の準決勝までに敗れた棋士達による昇級者決定戦で決める
* 2組、3組の降級者4名は、ランキング戦1回戦で敗れ、かつ、昇級者決定戦の1回戦でも敗れた4名である
* 4組、5組の残留決定戦は、ランキング戦の1回戦で敗れ、かつ、昇級者決定戦の1回戦でも敗れた8名によって一対一の形で行われ、その敗者4名が降級する
となっています
対して順位戦は名人位への挑戦権をかけた全棋士参加リーグで
こちらはA級棋士の中で1位になった棋士しか名人に参加できません
つまり
A級に在籍していること
そこで1位になること
の条件を満たさない限り、名人にはなれないということです
順位戦は昇級するのに1年かかり
A、B1(B級1組、B以下には1組2組が存在します)、B2、C1、C2、フリークラス、奨励会というピラミッドをかけあがる必要があるので
A級棋士になり名人に挑戦するにはプロデビューしてから最短でも5年かかります
この最短5年というのが竜王戦との違いで、毎年毎年上へ上へと上がらなければ名人になれないということです(竜王戦がアマや四段でもなれるのとの違いです)
渡辺竜王があれだけ強いのに、最近まで名人位の挑戦権云々の話しがなかったのもここに起因しています
渡辺竜王は5段のときに竜王になりました
A級棋士で居続ける事は何よりも難しく、A級棋士のまま引退した方は歴史上3人しかいません
A級を維持するのも難しく、毎年3月になると将棋界の一番長い日と呼ばれるA級順位戦最終局が行われます
この日、挑戦者と降級者が決定することが多く、10時間以上の長丁場にも関わらずTV放映され、大盤解説も賑わいます
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竜王戦、順位戦は将棋会のニ大タイトルであり、全棋士が予選なく参加できる棋戦(ただし、フリークラスの棋士は順位戦に参加できません)です。そのため、竜王戦、順位戦のクラスでその棋士の強さを表現することが出来ます。
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