2012年3月23日金曜日

プロの将棋では、王手飛車取りをかけた方よりも、かけられた方が優勢である とい...

プロの将棋では、王手飛車取りをかけた方よりも、かけられた方が優勢である



という伝説は、本当でしょうか、ウソでしょうか?


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プロはわざと王手飛車を掛けさせたりします。



一例として第57期王将戦第三局久保―羽生戦。久保先生が羽生先生の居飛車穴熊に対し四間飛車藤井システムという戦法を使い有利になったというところの65手目で、6三飛成とすれば飛金両取りで駒を取れるところを久保先生は6一飛成としました。



実は6三飛成とするとわざと王手飛車を掛けさせ、合い駒をすることで穴熊を固くして、飛車と金を取らせる代わりに上ずっている駒を使って攻めを掛ける手順が有ったそうです。穴熊を固くさせたくなかったということで6一飛成を選んだと局後久保先生は仰っていましたがこんなの相当の実力がない限りは思いつきそうもない手です。http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=63837...この局では王手飛車は掛かっていませんが)



竜王戦1組決勝で佐藤―藤井戦でも王手飛車を掛けた藤井九段の負け。http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=532



名人戦第5局佐藤―丸山戦では二回王手飛車を掛けられましたが、王手飛車を掛けた方が負けています。http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=1364



名人戦で森内―羽生戦でも王手飛車を掛けた森内先生が負けています。(73手目)http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=267



またプロでは横歩取りの変化でわざと王手飛車を掛けさせる王手飛車定跡というものが有るということを聞いたことがあります。



プロの王手飛車は王手飛車の種類が違うようです。



①やむを得ない王手飛車。



②勝ちを読み切った段階での王手飛車掛けさせ。



③双方読みの範疇である王手飛車。



とはいっても綺麗な王手飛車が掛かる場合もあります。



例えば1993年の竜王戦第2局羽生―佐藤戦では羽生先生が綺麗な王手飛車を掛けその局面で佐藤竜王(当時)が投了しました。http://wiki.optus.nu/shogi/index.php?cmd=kif&cmds=display&kid=4523



など色々有りますがプロ戦に出て来る王手飛車は全てうっかりではなく大丈夫だろうという読みのもとに指されているようです。



王手飛車が出てくるのはもうほとんど勝ちを読み切った局面か、双方読みの範疇かどちらかでしょう。そういう場合においては大体掛けさせた方が勝つようです。もちろん、鮮やかな王手飛車がかかった場合は別ですが。



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簡単に言うと王手飛車をかける方はもう飛車に侵入されて受け一方で自陣が崩壊している。飛を取った角がまた目標にもなりそこから勝つには角を攻めに転換して飛車を打ち下ろし攻める。そこには数手必要だが囲いが壊れている状態ではその間にやはり寄せられてしまう。



アマの短時間のうっかりと違いプロは充分時間があり数手前からお互いに分かりきったことでありその対策も立てている。それでなかったら王手飛車を避ける指し方をする。


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伝説かどうかは知りませんが、その話は本当です、プロの場合は王手飛車取りをかけられるのを承知で指している場合があります、かけられても勝ちになるよう読みを入れています、だからそのようなことが言われるのです、プロでもうっかり王手飛車にかかった場合は当然負けます、アマの場合はほとんどうっかりです、うっかりかかるのと承知でかかるのでは雲泥の差があります。


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少し前に似た質問に答えています。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1474386874



「アマチュアに比べればかけられた方が優勢であることが多い」という程度で、プロでもかけた方が勝つことが多いようです。

理由に関する考察はリンク先をご参照ください。


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飛車をただで取ることが出来ても、それはすなわちその駒が相手玉とは違う方向へいく(そっぽになる)ということです。

さらに、飛車を取った駒がさらに別の駒に当たっている場合をのぞき、相手の手番になってしまいます。

これらの理由により、必ずしも飛車を取ったほうが大きく有利になるわけではない、と言われます。

終盤力が高いプロ同士の対局ではとにかく速度が重要であり、アマチュアのそれよりもさらに顕著に表れるようです。



とはいっても、「かけられた方が優勢である」というのは言いすぎでしょうね。

「かけられた方が必ずしも不利になるとは限らない」といった感じでしょうか。

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